ジム通いを検討している方や、すでに通っているものの効果に疑問を感じている方にとって「どれくらいの頻度でジムに通うのが良いのか」という疑問は尽きないでしょう。
体を鍛えることが楽しくて毎日でも通いたくなる時期もあるかもしれませんが、闇雲に頻度を増やせば良いというものではありません。
効率的なボディメイクや健康維持のためには、適切な頻度と内容でトレーニングを行うことが非常に重要です。
この記事では、ジム通いの理想的な頻度から、目的別の最適な頻度、さらにはトレーニング効果を最大化するための具体的な方法まで、幅広く解説します。
目次
ジムに通う頻度に関わる回復力とは?
体にとって休息はトレーニングと同じくらい大切であり、闇雲に毎日通うのは効率的ではないとされています。
その主な理由の一つが「超回復」の概念です。
トレーニングで筋肉に負荷がかかり微細な損傷が生じた後、適切な休息期間を経て筋肉は修復・成長し、以前よりも強く大きくなります。
この現象を超回復と呼び、効率的な筋力向上には不可欠とされています。
また、適度な休みを挟むことで、トレーニングのモチベーションを維持し、継続しやすくなるというメリットもあります。
ジム通いの理想的な頻度とは?
一般的に推奨されるジムの利用頻度は、週2~3回です。
この頻度は、上半身と下半身をそれぞれ効率的にトレーニングできるという点で推奨されています。
超回復は、運動によって筋肉にダメージを与えた後、修復と再生の過程を経て筋肉が元の状態よりも強く・大きくなる現象です。
この筋肉の回復と成長には、運動後適切な休息と栄養摂取が必要で、一般的には48時間から72時間が必要とされています。
そのため、同じ部位をトレーニングする際は特に、2日間程度の休息を設けるのが推奨されています。
目的によって異なるジムの頻度
一般的に理想とされている頻度について紹介してきましたが、ジムに通っている目的によっては調整が必要です。
自分にあった頻度を見極めることで、トレーニングの効果をより高められるため、最終的なゴールを達成にも近づけるでしょう。
ダイエット目的
ダイエットを目的とする場合、週2~3回のトレーニングが効果と継続のバランスにおいて適切とされています。
筋トレ後の24~48時間程度は、筋肉量の増加による「アフターバーン効果」(基礎代謝が上がる現象)が持続しやすいため、この周期に合わせてトレーニングを行うと減量を達成しやすくなります。
筋力アップ・筋肥大が目的
しっかりとした筋力アップや筋肥大を目指す場合、週3~5回の頻度が効率的です。
本格的なボディメイクを目指す場合は、週4~6回程度、分割法を利用して部位別に集中的に鍛えることが推奨されます。
運動不足解消・軽い運動が目的
運動不足の解消や軽い運動が目的であれば、週1回から毎日でも可能です。
ここでいう軽い運動とは、有酸素運動やストレッチなど、筋肉に大きな負荷がかからないトレーニングを指します。
体をほぐすことが目的であれば、毎日通っても問題ありません。
また、運動習慣を身につけることが主な目的の場合は、週3~4回がおすすめです。
トレーニング時間と効率的な流れ
適切な頻度で通っても、トレーニングが足りなかったり逆に追い込みすぎたりすると、効果を得られない可能性があるため注意しましょう。
ジムに通う際は、1回あたりのトレーニング時間やその内容を意識することが大切です。
1回あたりのトレーニング時間
初心者の場合、1回の筋トレ時間は合計30分~1時間が最適とされています。
準備運動とクールダウンの時間を含めない筋トレ時間であれば、まずは30分程度から始め、慣れてきたら1時間以内まで伸ばしていくのがおすすめです。
1時間以上のトレーニングは、集中力が続かなくなり、怪我のリスクが増加する可能性があります。
また、筋肉形成に必要なホルモン分泌を妨げ、かえって筋肉を細くしてしまう可能性も指摘されています。
初心者は特に、体が慣れていない状態で無理に時間を延ばすよりも「強度に耐えられる体を作る」意識で慣らしていくことが大切です。
ジムでの効率的な筋トレの流れ
時間を効率的に使うためには、以下の流れで行うことが推奨されます。
- STEP
準備運動(ウォームアップ):約5~10分
本格的なトレーニングの前に、体温を上げ、筋肉や関節の柔軟性を高め、可動域を広げる目的で行います。
怪我の予防に不可欠なステップで、動的ストレッチや軽い有酸素運動が適しています。
- STEP
筋トレ:約30~40分
準備運動の後はいよいよ筋トレです。
1日に3種類を目安に行い、プレス種目やスクワットなど重い重量を扱う種目から最初に行い、その後低・中重量の効果的な種目を行うのが効率的です。
先に筋トレを行うことで代謝が高まり、その後の有酸素運動でエネルギーを効率的に消費できると言われています。
- STEP
有酸素運動:約30~40分
筋トレ後に行う有酸素運動は、脂肪燃焼効果を高めるために特に効果的です。
ランニングマシンやエアロバイクを20分以上続けると、脂肪燃焼効果が高まるとされています。
ただし、長時間の有酸素運動はタンパク質をエネルギー源として筋肉を分解してしまう可能性があるため、1時間以内にとどめるのが良いでしょう。
- STEP
クールダウン:約5分
トレーニングの終わりには、静的ストレッチでゆっくりと筋肉を伸ばし、体を整えましょう。
クールダウンは、トレーニングで負荷がかかった筋肉の回復を促し、筋肉痛の軽減や疲労回復に効果が期待できます。
ジムでのトレーニング効果を高めるポイント
せっかくジムに通っているなら、トレーニングの効果を最大限発揮したいですよね。
そのためには、いくつかの重要なポイントがあります。
筋トレと有酸素運動を組み合わせる
筋力と筋量を増やし基礎代謝を高める筋トレと、心肺機能を強化し脂肪燃焼を促進する有酸素運動を組み合わせることで、全体的なパフォーマンス向上と効率的な体づくりにつながります。
筋トレを週3~4回、有酸素運動を週3~5回行うことが推奨され、同じ日に行う場合は筋トレを先に行うと効果的です。
筋肉痛になったら無理せず休む
筋肉痛は、筋繊維の微細な損傷が原因で起こり、筋肉の修復と成長の過程であると考えられています。
筋肉痛がある時に無理に高強度のトレーニングを続けると、筋繊維の損傷が悪化し、怪我のリスクが高まります。
どうしても体を動かしたい場合は、痛みが和らぐ範囲内を意識し、ウォーキングやストレッチなど軽度のトレーニングを行いましょう。
鍛える部位を日によって変える
各筋肉に十分な回復時間を与えることで、筋肉の成長と強化が促進されます。
同じ筋肉を連続して鍛えることは、筋肉疲労や怪我のリスクを高める原因となります。
効率的に筋力を向上させるためにも、日ごとに異なる部位を鍛えることを意識しましょう。
トレーニング後の栄養補給
運動後の栄養補給は、筋肉の回復と成長をサポートするために不可欠です。
特にプロテインの摂取は非常に重要で、筋肉の修復と成長に必要なアミノ酸を迅速に供給します。
トレーニング後の45分間は筋肉の合成率が高まっているため、この時間帯にプロテインやサラダチキンなどを摂取すると良いでしょう。
正しいフォームでトレーニングを行う
トレーニング効果を最大化し、怪我のリスクを減らすためには、ストレッチ・筋トレ・有酸素運動のいずれにおいても正しいフォームで行うことが非常に大切です。
狙った筋肉に適切に刺激を届けるためにも、フォームの習得に時間をかけましょう。
もし不安な場合は、専門トレーナーによるパーソナルトレーニングを活用するのもおすすめです。
休養日(オフの日)の過ごし方
無理なくトレーニングを継続するためには、適度な休養が必要です。
休養日には、ストレッチで筋肉の柔軟性を高めたり、タンパク質が豊富な食事を意識したりすることで、次のトレーニングに向けて体をしっかりと休ませ、回復を早められます。
ただし、時には「何も頑張らない日」を設けることも、モチベーション維持には大切です。
ジム通いを継続させる秘訣
トレーニングを始めてすぐ、目に見える結果が出るわけではありません。
結果がでないからと言って諦めてしまわないためにも、効果が出るまでの期間を把握したり、モチベーションを維持したりするための工夫を行うことが大切です。
効果が出るのは2~3ヶ月と想定しておく
体的な変化を実感し、目に見える成果を得るには時間が必要です。
一般的に、効果を感じ始めるまでには最低でも2~3ヶ月間の継続的なトレーニングが必要とされています。
運動を習慣化するには平均66日かかるとも言われているため、焦らずに長く続けることを目標にしましょう。
無理のないペースで続ける
どんなに良いトレーニング計画でも、継続できなければ意味がありません。
仕事やプライベートの都合に合わせて、無理のないペースで継続することが最も重要です。
週に1回しか行けない日があっても、諦めずに続けることを意識しましょう。
具体的な目標やなりたい姿を明確にする
具体的な目標やなりたい姿を明確にすることは、モチベーションを維持し、継続を助ける強力な要素となります。
例えば「〇月までに〇kg減らす」「〇〇のような体になりたい」といった具体的なイメージを持つことで、困難な時期も乗り越えやすくなるでしょう。
プロに頼る
「一人だと難しい」「やり方が分からない」と感じる場合は、プロのパーソナルトレーナーに頼るのも有効な方法です。
正しいフォームや効率的なメニューの指導を受けられるだけでなく、モチベーションの維持や自己管理のサポートも期待できます。
ジム通いに関するよくある疑問
Q
週1回でも効果は出るのか?
A
はい、週1回でも効果は出ます。
継続が最も重要であり、特に初心者の方にとっては、無理なくジム通いを始めるペースとして有効です。
頻度が少ないとトレーニングの刺激や消費カロリーは少なくなりますが、継続を重視するなら週1回でもジムに行くことに意味があります。
Q
ジムは朝・昼・夜、いつ行くのが良い?
A
ジムに行く最適な時間帯は、個人のライフスタイルや体のリズムによって異なります。
朝に行くことで一日の始まりに活力を得たり、夜に行くことでストレスを解消したりと、それぞれの時間帯にメリットがあります。
最も重要なのは、自分のスケジュールに合わせて、継続してジムに通える時間帯を選ぶことです。
Q
女性がジムに通うメリットは?
A
女性がジムに通うメリットは多岐にわたります。
筋力トレーニングは骨密度を高め、骨粗しょう症のリスクを減らす効果が期待できます。
また、定期的な運動は生活習慣病のリスクを減らし、心肺機能の向上にもつながります。
さらに、体重管理や体形の維持・ストレスの軽減・自己肯定感の向上にも効果的です。
まとめ
ジムに通う頻度は、一概に「毎日が良い」というものではなく、個人の目的やフィットネスレベルによって最適な頻度が異なります。
一般的には週2~3回が推奨されますが、ダイエットなら週2~3回、筋力アップ・筋肥大なら週3~5回、軽い運動なら週1回から毎日でも可能といったように、目的別に調整することが大切です。
効果的なトレーニングのためには、1回あたりの時間兎やトレーニングの流れを意識して行うことも忘れてはいけません。
またひたすらに頑張るだけではなく、筋肉痛の際の休息・日ごとの部位変更・トレーニング後の栄養補給などにも気を使うことで、より高い効果を得られるでしょう。
目的に合わせた頻度も大事ですが、何よりも無理のないペースで通い続けることが重要です。
そうすることで、トレーニングを楽しみながら理想の自分に近づけるでしょう。